(2019年6月15日初稿)
※この記事は重度のネタバレを含みます。
知り合いにおすすめされたので、アマゾンプライムで「アバウトタイム」を観ました。
アバウトタイムはイギリスのSF恋愛映画です。
サスペンス好きの僕なので、最近も人が殺される系の殺伐とした作品ばかり観ていましたが、今回は真逆を行くハートフルな映画で、まるで心が洗われるようでした(笑)
普段あんまり観ないジャンルに触れるというものも良いものですね。
アバウトタイムのあらすじ
「21歳を迎えたティム・レイク(ドーナル・グリーソン)は、自分にタイムトラベル能力があることを知る…。新年のパーティーを満足できないまま終えた夜、ティムは父親(ビル・ナイ)から、レイク家の男たちは代々タイムトラベルの能力があることを告げられる。歴史を変えることはできないが、自分の人生に起きる事や起きてしまった事を変えることができるのだ。ティムは彼女を作り、より良い人生を送ることを心に決める。」
アマゾンプライムより引用
感想
ここからは気になったところや良かったところなどの感想を挙げていきます。
タイムトラベルのリスクがない
タイムトラベルもののお約束として、タイムトラベルの能力を使ったことによるリスクがあるのが普通です。
例えば、宿命は変えられないとか、身体機能が低下するとか、過去を見に行くことはできるけど干渉はできないとか、いろいろあると思いますけど、アバウトタイムの場合はタイムトラベルの能力にリスクがありません。
タイムトラベルの能力を使い放題です。
ガチガチのSFではないため、物語のテーマとして別にタイムトラベル能力のリスクを付与する必要がないのでしょう。
タイムトラベルの使い方が微妙
僕の見方が間違っていたら申し訳ないですが、主人公は同じ時間に何回でも戻れて、戻った時点の自分に若返るし、その間に元いた時間は進んでいないなら、永遠に生きられますよね?
寿命の範囲内の年代を何度も戻れるなら、その時間の中は永遠に生きられます。
何回も過去に戻って試行錯誤して、どこのポイントでどう動いたら未来がどうなるのか調べて、未来をコントロールすることもできるはずです。
何回もやり直せるのですから。
やりたい放題ですよね。
なんでもしすぎると物語的に面白くなくなってしまうという制約があるので仕方がないといえばそうなんですが、主人公がタイムトラベルをあまり最大限有効には使っていないような気がしてしまいました。
恋愛が上手くいけばいいと言っていたので、あれでいいんでしょけどね。
能力がすごすぎる
主人公と主人公の父のタイムトラベル能力は未来に行けず、自分の過去にだけいけます。
行ける、というか戻れます。
あらゆるタイムトラベルものでは、時間移動だけなら自分の姿はそのままですが、この主人公は「時間を戻っている」ので若返ります。
しかもずっと記憶を残したまま。
自分が時間移動しただけなら、元いた時間軸には自分がいなくなり、移動先には過去の自分がいるので、いわゆるパラレルワールドの話になります。
でも主人公は時間を巻き戻すので、全宇宙の時間に干渉し、すべての時間を巻き戻していることになります。
これってすごすぎませんか?
まるで神様です。
でもよくわかんないのが、元いた時間にすぐ戻っているような描写が多々あるんですよね。
ということは「巻き戻し」と、「経験した時点までの早送りorスキップ」の両方ができるということです。
若干の差異はありますが、ジョジョのキラークイーンとキングクリムゾンの両方の能力を持っているみたいなもんです。
そんなん強すぎやん。
初恋の相手となぜ寝なかったのか
かなり気になった個所ではあるんですけど、主人公が初恋の相手と数年ぶりに会って、食事して、部屋まで誘われます。
初恋の相手の部屋の前まで来て、主人公は恋人への愛と罪悪感からか入室をせず、恋人のもとへ行きプロポーズします。
入室しなかったのは、初恋の相手からアプローチされて、逆に過去を乗り越えたことができて、ふっきれたからでしょうか。
でも男心としては「もったいなーい!!」と思いますね(笑)
だって記憶を残したまま時間を巻き戻せるなら、入室していったんやることやって、満足してから入室する前に戻ればいいじゃないですか(笑)
でもそれをあえてしなかったからこそ、偉いんでしょうけどね(笑)
据え膳食わぬわ男の恥とはいいますが、いやーもったいない(笑)
タイムトラベル能力が人間性の成長につながっている
この映画のいいところは、タイムトラベル能力がただ単に問題解決だけに機能しているわけではなく、主人公の人格向上に役立っているということです。
世界を変えるほどの強大な能力なのに、重大な事件を解決するわけではなく、主人公は自分の人生・恋愛、つまり幸福のために能力を使います。
とても良いことだと思います。
減らない莫大な富を個人で持っているのに自分のためだけに使い、慎ましく生きるみたいなもんです(笑)
強大な力を持つ者には責任が宿るとも言いますが、そうならないところがこの映画のいいところです。
スーパーパワーを持つ者にはほぼ確実に巨大な敵や宿命が現れるのが物語というものです。
でもこの映画がきわめて個人的な問題を解決するためだけにタイムトラベルを使います。
それが等身大の人間ぽくていいところなんです。
自分がタイムトラベル能力を使えたら
ここからは自分のことについてです(笑)
この映画を観た人なら必ず、自分ならあの日に戻りたいという考えが浮かぶでしょう(笑)
いまでも十分幸せですし全部なるようになるし必然だと思っているので、やり直したいと強く後悔しているわけではないのですが、もし戻れたらどうなるのだろうと気になるのも確かです。
ちょっと書いてみます。
前の彼女と付き合っていた頃に戻ってみたい
一度妻ある身となった今では別にどうでもいいですが、昔の彼女をもっと気にかけてあげればよかったなぁ、と思うこともあります。
その子と一緒になっても嫌なのは嫌なんでしょうけどね(笑)
わがままな願望です。
中学から英語を勉強して高校か大学からアメリカに行きたい
高校には部活のために行きましたが、そうじゃなくてもっと英語を極めるために高校か大学4年間アメリカに行きたいですね。
大学では留学は1年と短かったので、もっと続けたかったという気持ちがあります。
英語学習自体はオンライン英会話でも十分できるんですが、なにせ僕はこのブログでなんども言っている通り白人女性が好きなのです。
ティーンの頃からアメリカに住んで、あっちで就職するというのもおもしろかったかもしれません。
小学校の時にもっとバスケのドリブルを練習したかった
これはね、めちゃめちゃ小さな願望なんですが、僕がドリブルを真剣に練習して上手くなったのって中学3年からなんで、もっと早く上手くなるよう練習しておけばもっとバスケ楽しかったやろうなと。
それだけです(笑)
あと色々ありますが、どれもほとんど女性関係ですね(笑)
あのときああいっておけばよかったとか、もっと大事にしておけばよかったとか(笑)
そういう願望って誰しもあると思います。
あんまり女性に対するモチベーションが続かないのが問題だったみたいです(笑)
いやしょーもない人生!!(笑)
最後に
みなさんいかがでしたか?
誰しも「あのころに戻れたら」と思うことがあると思います。
映画「アバウトタイム」では、誰しも持ったことのあるそういった思いを形にしています。
しかしこの映画のいいところは、最終的に主人公はタイムトラベル能力を使わなくなるということなんです。
使えなくなるわけじゃないのに自発的に使わないようにするんです。
いつでも未来から来たというつもりで人生を大切に過ごせばいい、ということに気付くのです。
アバウトタイムが一番言いたかったことは、これなんだと思います。
僕もね、一日一日を大切に過ごしていかないといけないなと思いましたね。
そんなことを気づかせてくれたこの映画に感謝です。
みなさんもアバウトタイムを見てみてください。
自分の人生を振り返り、自分の人生をもっと大切に思えるようになるときっかけになればと思います。