(2019年2月28日初稿)
(2020年4月26日改稿)
皆さんの人生にも様々なターニングポイントがあると思います。
僕の人生を思いかえすと、今の考え方や生き方の多くは本から影響されたものです。
本たちのおかげで僕は、様々な苦しいことを乗り越えたり、人生を楽しくさせたり、危機を回避させてくれました。
よって、そんな僕が考え方や生き方を変えるきっかけになった本たちを紹介します。
人生を好転させてくれたおすすめの本6冊
あまり有名ではない本もたくさんありますが、だからこそガチな選出です。
それでは見ていきましょう。
仏教聖典 仏教伝道協会著
いきなりまさかの宗教関係です。
宗教というと拒絶反応を覚えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、
この仏教聖典に関しては堅苦しいこともなく、かなりとっつきやすい本だと思います。
この本との出会いは僕が高校3年生の頃でした。
部活の遠征で宿泊したホテルの引き出しに入れてあったのを手に取ったのがきっかけです。
当時は何の知識もありませんでしたので「癖の強い本やなぁー」と思いながら適当に開いたページを数行読んでみました。
すると意外と平易な文章で書かれているし、脳味噌筋肉のノー勉強の僕でもある程度理解ができました。
数行読んでみた結果、なんだか心が落ち着くのです。
そして、なんか大事そうなこと書いとるなーと思い、続きをゆっくり読んでみたくなった僕は、
あろうことか仏教聖典を遠征用のバッグに入れてしまったのです。そしてそのままチェックアウトしてしまいました。
完全に備品泥棒でした。
本当に申し訳ありませんでした。
寮に持ちかえって、静かな時間帯にひとりで読みました。
内容は難しいものではなく、処世術や心のあり方などが、例を取り上げながら平易な言葉で綴られていました。
わからないところも部分的にありましたが、読んでいくうちに心がすうぅーっと軽くなるのを感じました。
当時の僕は部活でうまくいかず、かなりスランプの状態でした。
しかし読んでいるうちに視界が開けていく感じを覚えました。
あの多幸感状態を悟りというのであれば、僕は一時的ではありますが悟りを開けていたのかもしれません。
人生の見方や心のあり方を考えるきっかけになりましたし、諦めるのではなく、受け入れることの大切さを学びました。
人生に対する肯定感が深まるのを感じ、気持ちが楽になりました。
読書の読解力は誤解力とも言いますし、人によってだけではなく、
同じ読み手でも読む時期によって、受け取り方は千差万別だと思います。
難しい所は、今は無理に理解しようとしなくていいと思います。
そのうちわかるだろうくらいの気持ちで、時間が経ってからまた何回か読めば良いのです。
良い本というのは、その時その時で感じる事が変わってくるものだと思います。
ユダヤ人大富豪の教え 本田健著
この本も高校3年生の時に出会いました。
確か兄から紹介され、少ない休みを使って書店で購入したと思います。
若い頃の著者がユダヤ人大富豪のメンターの元で教えを受けるという物語形式になっているのですが、この本には金言がたくさん含まれています。
当時お金というものに関して無知無頓着だった僕を大きく変えてくれたのはこの本でした。
資本主義の社会においてお金というものは食べ物のように大事ですが、そのお金との付き合い方が書かれています。
僕はこの本を読んで、時間的にも経済的にも自由な生活というものに強く憧れを覚えるようになりました。
愛の話 幸福の話 美輪明宏著
この本は僕が大学1年生の頃に読んだ本だと思います。
とても平易な文章で書かれていますが、書かれている内容はとても奥深く毎ページごとに金言がちりばめられています。
仏教聖典と同じく僕の心に大きな影響を与えた本なのですが、この本はもう少し具体的な処世術や心のあり方、人付き合いの方法が書かれています。
美輪明宏さんに興味があるけどどの本を読んだらいいかわからないという人は、この本から読んでみることをお勧めします。
歪んでずれた心の軸を正してくれる名著だと思います。
幸せな人はより幸せに、心がすさんでしまっている人は心がすっきりして
自己や人生に対する肯定感と安心感が得られると思います。
女性向けの本のように思われがちですが、性別関係なくとても為になる本だと思います。
他にも美輪明宏さんの著書でしたら
【ああ正負の法則】【人生ノート】【紫の履歴書】【天声美語】
などたくさんおすすめです。
私の男 桜庭一樹著
この本は僕が大学1年生の頃に出会いました。
高校3年生の頃の担任の先生が現国の先生で仲が良かった事もあり、
僕は読書に興味を持ち始めました。
部活ばかりで知識・文字・読書に飢えていたのもあります。
そういう事もあって、当時直木賞を受賞した桜庭一樹さんの本を読んでみようと思ったのでした。
桜庭一樹さんはマジックリアリズムの巨匠であるコロンビアのノーベル賞作家ガルシア・マルケスの影響を強く受けており、
日常の中に非日常を突然混ぜ合わせるのが得意という印象を受けます。
かなりの読書家で、本の虫の中の本の虫です。
読書基地外なのです。
食べるように本をむしゃむしゃと読みます。
僕は読むのが遅いのでとても憧れます。
このことはエッセイでも語られますが、子供のころから小説オタクで、テニス部の部活中にもベンチに座ってミステリー小説を読み漁っていたそうです。
大人しそうな外見なのですが、ハサミの形をしたヘアピンを気に入っているらしく、
物語のなかにもそういった、かわいらしいテイストなのに毒気や危険な香りがする要素が随所に見受けられます。
いま書きながら思ったのですが、桜庭一樹さんの小説には、
か弱い女の子が辛い目に遭う物語が多い気がしますが、気のせいではないと思います。
【私の男】に関してもそういった要素が受け継がれていて、時系列が独特ですし、
主人公の名前が腐野花という時点でかなり不穏な感じがします。
他にも【砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない】に出てくる海野藻屑とか、
桜庭さんの物語に出てくる人物は特徴的な名前が多く、そこも面白さの1つです。
私の男は、第一章が現在の話で、物語が進むにつれてどんどん時間を遡っていきます。
先に落ちを見せておいて最後はどうなるんだと思いましたが、
そんな思いを関係なくさせるくらいの筆力でぐいぐい引っ張ってくれました。
沢山読む人は書き手になっても文章の地肩が強いですね。
いまはそうでもないと自覚していますが、以前の僕は執筆活動をするにおいて桜庭さんの影響をかなり受けていたみたいで、
現国の担任の先生に僕の著作を読んでもらった際には、影響受けまくりだねと言われたくらいでした。
小説をまともに読み始めた最初の作家だったので、強く影響を受けたのでしょう。
桜庭一樹さんの本を読んでいるうちに、こんな物語が書きたいなと思っていたくらいでしたし。
桜庭さんの本はどれもおすすめですが、個人的には
【赤朽葉家の伝説】
【砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない】
【少女七竈と七人の可愛そうな大人】
【ファミリーポートレイト】
【青年のための読書クラブ】
などが好きですね。
あとエッセイは全部おすすめです。
桜庭さんの読書体験や奇人ぶりが随所に見受けられます。
物語も独特ですが、桜庭さん自身もかなり独特でツッコミどころの多い人なので、エッセイも面白いですよ。
桜庭一樹さんの本については今後も記事にしたいと思います。
桜庭一樹についての記事はこちらもどうぞ。
毎日が冒険 高橋歩著
なんでもない学生だった著者ご本人が、自分の自伝を作りたいがためにむちゃくちゃしまくるという本です。
逆転の発想が良いですね。
仲間たちとBarを開いたり、
雪山に登って凍傷になりかけたり、
自分たちで作ったバンジー大会したり、
怪しい自己啓発セミナーに行ってみたり、
出てくるエピソードが全部濃いです。
エネルギーはあるのに何をすれば良いかわからないという人、
したいことはあるけど一歩が踏み出せない人、
夢に向かって歩んでいるけど失速気味の人、
全ての人にきっかけと力を与えてくれる本だと思います。
著者の若々しい語り口で綴られる文章からは強い熱量を感じます。
ポジティブなエネルギーを与えてくれる本だと思います。
大学生時代に出会った本なので、今思えば出会うべくしてであったという感じがします。
当時ジャッカスもハマってみていたこともあり、友達たちと自由にバカやって過ごしたいなと思いましたね。
自由にやりたいことをやるってことだったり、自分の人生を生きるということを強く意識するきっかけになった本でした。
いま書きながら思いましたが、高橋さんが今の若者だったら、
絶対Youtuberとして炎上していたか大成功していただろうなと思います。
それくらいの企画力と行動力があり、とても参考になります。
著書のなかの雪山登山の話のなかで【人間は精神だ!】みたいな、
要は精神力があれば何でもできる!みたいな言葉があったと思いますが、
当時の僕にはかなり響きました。
そのメンタリティはいまでも根強く残っていて、僕を夢に向かって突き動かしてくれます。
あなたを天才にするスマートノート 岡田斗司夫著
これは僕が社会人になる直前に出会った本です。
22歳くらいだったと思いますが、僕はこの本によって考える事の大切さと具体的な考え方を学びました。
著者の岡田斗司夫さんのことを簡単に言うと、新世紀エヴァンゲリオンを作った会社を作った人です。
自他共に認めるオタキングで、執筆活動や講演など幅広く活動しています。
週に1度ニコ生で90分くらいぶっ通しでジャンル幅広くしゃべり続けているんですが、マジで知識の怪物といった印象です。
今の僕がぱっと思いつく【頭のいい人】がこの岡田斗司夫さんです。
レコーディングダイエットでも有名になったので、そっちで知った人も多いと思います。
ニコ生は60分の時もあれば120分の時もあるんですが前半無料で後半有料です。
もちろん僕も毎月500円払って会員登録して前半後半毎週全部見ています。
この本はどんな人にでもおすすめです。
論理だけを扱ったロジカルシンキングの本とは違って、
発想力・表現力・論理力を伸ばし、感情も考慮し、人生をより生きやすく面白くするための本です。
僕はこの本を古本屋で数百円で購入しましたが、実際100万円以上の価値があったと思っています。
本の中にも書かれていますが、僕もスマートノートをつけ始めた最初の頃、めちゃめちゃ頭が良くなったような気がします。
実際、思考が整理されるのでノートをつける前よりかは利口になっているのは確実なのですが、当時の僕にはかなり衝撃でした。
それと同時に、僕は今まで固定概念に縛られていたことを強く認識し、自分の頭で考える事の大切さを知りました。
例えば簡単な例で言うと、かつての僕は、社会人になれば車を持っているのは当然だと思っていました。
でもノートを使って理論的に考えてみると、自分の生活に車は全くいらないことがわかったのです。
危ない所でした。
社会人になったら車を持つものと当たり前のように考えていたので、
もしスマートノートを知らなければ、僕は数十万円から数百万円のお金を無駄にするところでした。
他にも、問題に対しての解決策が出やすくなるばかりでなく、
アイディアも良く浮かぶようになりますし、頭いいねと言われることも増えました。
物事を個別に考えたりする力や問題解決能力が上がるので、あまり悩んだりすることがなくなり、ポジティブになりました。
ノートの付け方は難しい方法ではなく、易しい文章でわかりやすく書かれているし、
フェーズごとに段階を設けているので、誰でも始めやすくなっています。
世の中には色んなノート術やロジカルシンキングについての本がありますが、それらとは一味違う本となっています。
色んなロジカルシンキングの本を読んだけどいまいちだったという人にも、非常におすすめできる本だと思います。
他にも岡田斗司夫さんの本なら
【オタクの息子に悩んでいます】
【世界征服は可能か?】
【いつまでのデブと思うなよ】
【超情報化社会におけるサバイバル術いいひと戦略】
【プチクリ-好き=才能!】
【風立ちぬを語る】
などおすすめです。
岡田斗司夫さんの著書についての記事はこちらから。
ためになって面白い本だらけ。おすすめの岡田斗司夫さんの著書7選を紹介。
本との出会いもまた運命
この記事を書きながら思いましたが、僕は必要な時に必要な情報に出会っているのだなという気がします。
悩んでいる時や行き詰った時に出会ったものが多いですね。
スピリチュアルなことはあんまり気にしませんが、何か思い悩んでいる時だとか不安定な時期って、
そういう何かを求める感度が敏感になっているのだと思います。
求めていたから、必要だから出会ったのだと思います。
今はある程度進むべき道や人生観が固まってしまったからなのか、
スマートノート以来8年近く【これ!】という本に出会っていないように思います。
良い本やタメになった本は数知れずといった感じですが、人生を変えた、とまではいきません。
これは僕が精神的に成熟してきているのも原因だと思いますが、
まぁ、おじさんになってきてしまったということですかね。
映画やアニメの名作を見過ぎて、新しい作品を見てもハードルが高くなってしまってあまり楽しめないみたいな。
進む道も定まってやることも決まってきたし、生活に不安も不満もあまりありません。
いまは自己啓発などの本よりかは、
株・不動産・広告ビジネスなどについての専門書ばかり読んでいるからというのも、
印象的な本に出会う機会が減った理由のひとつだと思います。
上記した本たちによって人生観が出来た。
だからあとはその実践のための知識を入れていっているという感じです。
上記した本たちで人生を変えるきっかけになったので、
今読んでいる本でそれに向かって人生を形作っている感じです。
これからの人生を変えるきっかになるような本にいつ出会えるかはわかりませんが、
良書との出会いは運命であるので、色んな本を読みつつ気長に待っていたいと思います。
こう言ってしまうと元も子もないですが、
ある程度の良書なら、なんでもその人にとっての人生を変えた本になりうるのではないかなと思います。
広く世に出て受け入れられているものは大抵良いものなので、あとは受け手の感じ方なんだと思います。
本というものは文字の羅列でしかありませんが、
生身の人間が読めばその読書体験は人生体験になります。
著者の想いを心で受け取って、感銘を受ければ血肉になります。
皆さんにも人生を変えるような良い本との出会いがありますように。